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      消費貸借、賃貸借、使用貸借の違い     目次へ
 
  土地、建物の使用形態に際して頻繁に使われる2つの用語(賃貸借、使用貸借)が
 あり、さらに似たような用語で消費貸借があります。税金の取扱が異なりますので基
 本的な違いを認識した上での確認が大切です。

 
 1.消費貸借
    消費貸借とは、当事者の一方(借主)が相手方(貸主)から金銭その他の代替性
   のある物を受け取り、これと同種、同等、同量の物を返還する契約です。
     ~民法第587条《消費貸借》
   
 2.賃貸借
    当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方が
   これに対してその賃料を支払う契約です
    ~民法第601条
    
   ※建物所有を目的とする土地の賃貸借では、長期の契約期間を必要としますの
     で、借地借家法3条では、存続期間を30年以上と定めています。
   ※土地の賃貸借の対抗要件
     民法上は、土地や建物の賃貸借は、それを登記しないと第三者に対抗でき
     ませんが、借地借家法10条1項では、借地上の建物の登記をすれば、借地
     権を第三者に対抗できるとしています。また、同法31条1項では、建物の引渡
     しがあれば、借家権を第三者に対抗できるとしています。
 
 3.使用貸借
    当事者の一方が無償で使用及び収益をした後に返還をすることを約して相手方
   からある物を受け取ることによって成立する契約です。
    ~民法第593条
   要するにタダで物を貸し借りすることを、「使用貸借」といいます。
   なお、使用貸借は、親族や雇用等特殊な人間関係のある者の間で約束されます
   が、そのような人的関係が崩壊したときには、法的紛争を生ずることが少なくありま
   せん。

    ※使用貸借の目的物の返還
     借主は、契約に返還時期の定めがあるときはその時期に、その定めがないとき
     は契約に定めた目的に従い使用収益を終えたとき等に、目的物を返還しなけ
     ればなりません。

 4.消費貸借と賃貸借や使用貸借の違い
    賃貸借や使用貸借の場合は、目的物の所有権が貸主に留保され、借主は、借り
   た物自体を返還しなければなりませんが、消費貸借の場合、借主は、借りた物(金
   銭等)の所有権を取得しそれを消費した後に他の同価値の物を返還する点に特色
   があります。

    

  





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